大抵の人は中高で英語を6年間(今は小学校も入るのかな)学びますが、苦手意識を持っていない日本人が一体どれほどいるのでしょうか。ある程度の偏差値の大学に入学・卒業した人でなければセンター試験レベルの文章を読むことすら苦痛に思う方も少なくないと思います。
ここで少し昔話をしたいと思います。私も高校までは英語が数学の次に苦手でした。授業は真面目に聞くタイプではあったのですが内容が全く頭に入ってきませんでした。中学では英語のクラス分けがあったのですが、苦手クラスのほうに入れられてしまいました。
仕方ないことですが、進度が遅いからといって特別先生が合わせてくれるわけでもなく苦手意識は消えないまま高校へ進学したのです。
わからないことをわからないまま進学したので当然授業を聞いていてもほとんど理解できません。定期テストでも50点前後をウロウロしていた気がします。もう形容詞がどういう働きで何を修飾するのかとか当たり前のことすらわかっていなかった記憶があります(10年以上前の話なので曖昧な部分もありますが)。語句整序の問題なんて完全にフィーリングで解いていました。そして外れました。
転機は高3の夏。大学受験を控えさすがにマズいと思った私は、最大の苦手教科である数学と英語の改革に乗り出したのです。ただセンターまであと半年しかありません。単語を覚えまくれば文章なんて読めるだろうと高をくくっていた私は、一冊の単語帳をとにかく覚えて、併行してセンター対策の参考書を一冊仕上げようとしていました。が、センター当日の結果は言うまでもなく惨敗。英語は5割、数学に至ってはここに書くのも躊躇われる点数が厳然たる現実としてつきつけられたのです。
浪人が決まり、数学を諦め志望校を泣く泣く私大に。私大は英語の比重がかなり大きいため英語の対策が必須です。そこでまず志望校の赤本を購入し、実際に問題を解いてみることに。試験時間を設定したかどうかは忘れましたが、4~5割程度の得点だったと思います。この結果を見て「問題が難しいから解けないのではなく、単純に語彙力も文法知識も足りてないだけ」との確信めいたものを得た私は文法書を一冊、基礎の基礎からやり直しに着手することを決めたのでした。ちなみにセンターでも大問6の長文問題だけは全問正当できていたので、少し自信になっていました。
文の成り立ち、構成、be動詞…宅浪かつ身近に頼れる人間もいなかった私は理解できない単元にぶち当たる度にイライラを募らせながらもページを進めていきました。単語のほうは高校時代の蓄積がある程度あったので、とにかく文法に力を入れていました。一冊仕上げるのに何か月かかったかな…3~4ヶ月だったかなあ。
一日の勉強時間は7~8時間程度で、夜は自由時間にしていました。バイトは併行してできる気がしなかったので諦めました。英語に多く時間を割いていたので一日4時間以上はやっていたでしょうか。
紆余曲折を経て文法書を一冊仕上げた頃には見違えるほどの英語力の向上が実感できました。センターレベルの文章ならスラスラ読めるように。
「読める…読めるぞ!!」
英語が楽しいと思えるようになった瞬間でした。ですが、実は文法書で勉強している時も途中から似たような感覚を覚えることがありました。今思えば、ようやく英語という言語を”本当の意味で”理解できるようになった時期なんだなあと懐かしく感じます。
そんな折、志望校対策の際に新たな課題が見つかったのですが、その話はまた次回に。
英語上達の道のり2に続きます。