BIOHAZARD RE:2 ガソリンスタンド周辺の英語広告を調べてみた(翻訳付き)

20年の時を経て進化したバイオ2の世界。RE:2では原作になかったgas station(ガソリンスタンド)が導入パートとして用意されていますが、広告を通して1998年当時のバイオ世界を知ることができて非常に興味深いです。
中にはスタッフの遊び心も!?

ガスステーションコンビニ外の広告

“When life has you seeing red, enjoy the wild taste of Dingo Red Cigarettes!” GET WILD! Now on sale!

 

こちらはたばこの広告ですね。

翻訳
“人生が上手くいかない時は、ディンゴレッドシガレットの野性味を楽しもう!”
己を解き放て!
好評発売中!

 

Dingoとは、豪州で野生化した赤茶色の犬種を指すようです。Dingoでググってみると…?

Google画像検索。言うほど赤茶色か…?

 

“Dingo Red”なんて言うからさぞ赤いのかと思いきや全然そんなことはないですね。ちなみに”dingo red”で調べるとペット用品ブランドがヒットしました。

 

see redは「カッとなる・激怒する」という意味です。ここで使われているhaveはほぼkeepと同様の意味で、「状態を保つ」ニュアンスがあります。

文法的には、”have+O+現在分詞”の形を取っています。わかりやすく直訳してみると、「life(人生)があなたを怒らせ続けるならば…」となり、能動的な文(=日本語として自然な文)に直すと「人生にイライラし続けるなら…」とか「イライラが治まらない生活が続いている時は…」という感じになります。

 

私はあえて怒りのニュアンスを消して「上手くいかない」と訳してみました。

 

lifeは人生でも生活でも好きなほうで解釈して良いと思います。大して意味変わりませんし。

get wildは「興奮する、夢中になる」という意味ですが、wildに狂気のニュアンスが含まれているので実際は「はっちゃける、羽目を外す」くらいの意味でとらえたほうが解釈しやすいと思います。

人生に行き詰った人に向けたメッセージでしょうから、抑圧からの解放をイメージしてこんな訳になりました。

now on saleは文字通り「発売中」を意味しますが、日本語に訳すなら好評を付け加えた方が自然かもしれません。どちらも慣用的に用いられているだけで、現在流通している状態を指すことに変わりはありませんからね。

 

Limited Offer BEER ON SALE!

 

Limited Offer“とは期間限定のことを指します。limited time offerと言ったりもします。

ちなみに作中時間の1998年9月の平均米ドル対円相場は134.13ドル。5.99ドルならば日本円で約803円のビールということになりますね。

ドリンクやお菓子の広告

 

“Sparkling Cool”は炭酸飲料、”Refresh Your Mind(ココロリフレッシュ)”は恐らくエナジードリンクでしょう。

USBドングルもそうですが、この時代にエナドリなんかありましたっけ?

“Let’s have fun!(楽しもう)”はenjoy yourselfと同じような意味。子供向けのお菓子ですね。

 

無料提供の空気入れ。

 

FREE AIR!
  instructions
1 Set required pressure using + or –
2 Connect hose to tire
3 When unit beeps, disconnect hose.

 

翻訳
ご自由にお使いください!
使い方
1 既定の圧力まで+-で調整してください
2 ホースをタイヤにつなぎます
3 ビープ音が鳴ったら、ホースを取り外してください

 

DO NOT EXCEED MANUFACTURE’S RECOMMENDED TIRE PRESSURE. DO NOT REPLACE TIRES THAT ARE WORN OR DAMAGED. THIS EQUIPMENT SHOULD ONLY BE USED ON PASSENGER CARS AND LIGHT TRUCK TIRES.

 

警告!
メーカー推奨値を超えないでください。
損耗したタイヤは戻さないでください。
乗用車又はライトトラック以外へのご利用はお控えください。。

 

Bag of ice: 1.99 dollars

 

Bag of iceはコンビニとかでよく売ってるかちわり氷みたいなものでしょうね。もしかしたら塊なのかもしれませんが。

 

コンビニの入り口には様々な情報が。

 

【左上ステッカー】

ONLY 3 STUDENTS AT A TIME IN THE STORE PLEASE.
学生のご来店は一度につき3人までとさせていただきます。

 

どうやらこの店は学生に大勢来られると困るようです。この張り紙からは、近くに学校があって、何か問題でも起こされたか、単に回転率を上げるための策ということが推測できますね。

私もコンビニでバイト経験があるのでよくわかりますが、学生の子達は頻繁にレジに来るけど単価が安いものしか買わないんですよね。アメリカでもそれは同じなのでしょうか。

 

【右上】

Staff wanted
PLEASE CALL
TEL⇒1998-01-29

 

求人の募集ですね。文法的にはstaffとwantedの間にbe動詞を入れないとおかしいんじゃないのと思う方もいらっしゃいますが、これは間違いではありません。

新聞などの見出しでもbe動詞が省略されることがあります。なくても意味内容が明確であり、文がスッキリして見易くなるのでこういう場面では多用されます。

そして電話番号に注目!よく見るとこれは日本版バイオハザード2の発売日になっています!!。芸が細かいですね。こういう遊び心すき…。

 

【ドア中央】

yes, we are
OPEN

 

ハイ、開いてますよってことですね。

基本的に店は複数人で営業するものなので主語は三人称複数になっております。

 

⇧PUSH
Only $ 30 kept in register after dark!
翻訳
⇧押す
夕方以降は30ドルしかレジに入ってませんよ!

 

要するに夜強盗しに来てもウチには金ねーぞってことでしょう。旨味がないから来るなって言ってるわけです。

 

コンビニ店内

レジの後ろがタバコなのは日本と同じですね。

 

WE DON’T SELL
Tobacco
TO MINORS
翻訳
未成年にはタバコを販売しておりません。

 

当たり前だけどね。でも書いとかないとね。アメリカは特にクレーム社会だし。

 

CHANGE
YOU CAN TOUCH.
翻訳
触れてみてわかる変化。

changeとyouの間には関係代名詞thatが省略されており、changeは被修飾語となっています。”YOU CAN TOUCH”(触れられる)がchangeの説明をしているということです。

変化と訳しましたが、恐らくリニューアル商品でしょうから進化としたほうが自然かもしれませんね。

レジ横にドーナツ。これも日本を彷彿とさせます。これ出すのめんどくさいんですよね…(経験談)。

WE SELL LOTTERY TICKETS(宝くじ販売中です)

 

アメリカの宝くじは超高額ですが、当選者は顔出し氏名公表しないといけないんですよね(でないと税金分ゴッソリ引かれる)。

そのせいで当選金絡みの事件がよく起きるんだとか。

 

二度と開かれることはなかったでしょうね…。

 

雑誌コーナーです。

【タイトル】

They Killed Him: 彼は奴らに殺されたんだ。

ERIC THE DRAGONSLAYER: 竜殺しのエリック

UNDERCOVER THRILL: 覆面のスリル

undercoverとは覆面警官のことをいう。

雑誌コーナー下段。

Deep Kiss: そのままの意味でしょう。

KISS OF LOVE: 愛に満ちたキス

CREATOR’S RITES: 創生者の儀式

 

雑誌コーナー左

APHRODITE:ギリシャ神話のアフロディーテ、愛と美の女神のこと。

 

雑誌コーナー左下段

 

ドリンクコーナー

 

エナドリも売っているようです。

 

プリケツだぁ…。店主の趣味かな?

 

女優さん?

 

食べ残しのピザ。

 

 

一番安いコーヒーで約173円。ちと高い?

 

The best days always start with the best cup of coffee.
最高の一日は決まって最高の一杯(のコーヒー)から始まる。

 

コーヒーによくありそうな宣伝文句ですね。

スモールサイズで173円は100円コーヒーに慣れた我々からすると割高に見えます。

アメリカだからスモールでも日本のL位あるんじゃないのとお考えの方、画像を見る限りそうでもないみたいです。

コーヒーのサイズ見本があります。

 

COFFEE BREAK
The dark bean coffee even tastes great with ice. Start your day with a cool caffeine boost!
翻訳
コーヒーブレイク
ダークビーンコーヒーはアイスでも美味しく頂けます。良き一日の始まりを、冷たいカフェインでシャキッと!

 

tasteは形容詞を補語にとり「~の味がする」の意味。dayはone’s dayの形で「良い日」を表すことがあります。この意味ではmake one’s day(楽しませる、喜ばせる)という表現が一般的ではないでしょうか。

It’s not disgusting but doesn’t taste good either.
不味くはないけど、美味しくもないね。

Your appearance literally made my day.
君が来てくれて本当に良かった(助かった)。

 

コーヒー以外にも、右下にドリンクサーバーのようなものが見えますね。日本のコンビニより種類豊富かもしれない。1998年なのに。さすが(?)USA。

最後に

こんな隅々まで広告が読めるなんて、時代の流れを感じます。RE:2は4k解像度で動作しますが、原作の何倍なんだというくらいキレイですからね。

でも粗いグラだからこそ想像を掻き立てられて怖い、という側面も確実にあると思います。

リメイクをプレイすると、原作をまたプレイしたくなるのが人の常ですねえ。

次⇒BIOHAZARD RE:2 英語の掲示物を調べてみた 警察署編

 

 

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