ディディーコングレーシングの英語ボイス【ボス編・スノーゾーン】

前回はザウルスゾーンのTrickyについて書きました。今回はスノーゾーンのセイウチ、Blueyです。個人的にコイツ好き。声とかセリフとか、色々興味深いボスです。

ちなみにセイウチは英語で[walrus /wˈɔːlrəs/]といいます。スノーゾーンのステージのうち、スノーコースターの英名についていますね(Walrus Cove)。

 

 

Bluey(スノーゾーン)

 

 

初戦時

WELL DONE!
よくここまできたな!

Now, I challenge you to a RACE!
さあ、オレさまとしょうぶしろ!

ここのセリフは各キャラ共通で、違いは[now]の後にコンマがあるかないかです。解説はTrickyの記事にて行いましたので割愛。

 

撃破時

WELL DONE!
よくやったな。

Now try my NEW challenge!
こんどは、オレさまのスノーゾーンの

Collect ALL the SILVER COINS
4つのコースぜんぶで

from the Snow World.
それぞれシルバーコインを8枚あつめ

Collect 8 from each level and WIN!
そのうえ、レースにかたねばならんぞ!

Then come back and see ME!
ぜんぶあつめたら、またオレさまのところへこい!

 

“Collect ALL the SILVER COINS from the Snow World.”

所有格の有無

ここのセリフで特徴的なのが他のボスは”my world”とか”my silver coins”と言って自分のもの・エリアであることを明示しているのに対し、Blueyは所有格[my]を使わないこと。

字幕こそ「オレさまの~…」となっていますが、彼はスノーゾーンのボスであるという自覚が薄く、代表者、リーダー的な立ち位置なのかもしれません。

 

あと何故かはわかりませんが、Blueyだけ[find]という動詞を使っていませんね。[collect]で統一されています。

 

再戦時

FANTASTIC!
おまえはすごいやつだな!

If you can beat me AGAIN,
もういちどオレさまにかってみろ!

I’ll give you a SPECIAL PRIZE!
そしたら、とっておきのほうびをやるぞ。

内容はTrickyと同じなので割愛。

 

再戦撃破時

WELL DONE!
まけたぜ!

You’ve won a PIECE of the AMULET!
アミュレットのかけらをやろう。

Now try the TROPHY CHALLENGE!
トロフィーレースにもチャレンジしろよ。

GOODBYE KID!
じゃあな!がんばれよ。

 

“WELL DONE!”

セリフとしてはTrickyと同じで字幕も同様に「まけた」という敗北の意味で翻訳されています。

 

“You’ve won a PIECE of the AMULET!”

字幕は共通で「アミュレットのかけらをやろう」となっていますが、動詞の違いに注目です。

他のボスは皆[earn]を使うのに対し、Blueyは[win]を用いています。「手に入れる・獲得する」という表面的な日本語の面ではどちらでも大差ありませんが、原義に立ち返って考えてみると少しニュアンスが変わってきます。

[win]は「勝つ」という文字通りの意味からもわかるように、「(競争などで)勝ち取る」という場面で用います。

一方[earn]は「(労働などの対価として)獲得する・稼ぐ」ことを指します。

当然この「レースに勝利した」という文脈ではどちらを使ってもOKです。ただ[earn]だと「アミュレットを頑張って手に入れたな」という程度ですが、[win]だと勝利の含みを持ち合わせていますのでより褒めている感じが強いですね。

まさに「アミュレットをつかみとったな!」って感じでしょうか。

 

敗北時

Ah, never mind kid!
ドンマイ、ドンマイ!
You can come back, whenever you’re ready!
もっとうまくなって またくるんだな。

なにコイツ優しい…。

 

“Ah, never mind kid!”

「あー、気にすんなボウズ!」

肩をポンポン叩きながら言ってそうなセリフですね。他のボスは「ツイてなかったな」と運の悪さを指摘するか高笑いするかですが、Blueyは一番直接的な慰めの言葉をかけてくれますね。

[Never mind]は「気にしないで」という意味。[mind]は「嫌がる、気にする」という意味の動詞で、[Do you mind ~ing/if~(~してもいいでしょうか)]の形でよく使われます。

それに[never]がついているので強い否定で「全然気にしなくていいから」という慰めの表現になります。

また、自分の失言や発言を撤回する際に用いたりもします。

字幕の「ドンマイ」はまさに日本語に訳したという感じがします。英語ではふつう[Don’t mind]とはいいませんから。

 

ところで最近「ドンマイ」という言葉を聞かなくなった気がします。私は学生時代によく耳にしたのですが、既に死語なのでしょうか?

 

“You can come back, whenever you’re ready!”

直訳:「いつでも戻ってきていいからな!」

 

他のボスと内容は概ね同じですが異なる点が2つあります。

一つは命令文ではなく平叙文であるという点。文が少し長くなったせいか、コンマで区切って2文に(一回で全文を表示せず、2回に分けて表示している)なっています。

命令文から平叙文に変わったことで少し語気が柔らかくなっています。字幕でも他は「(また/いつでも)かかってこい!」と言っているのに対し、Blueyは「もっとうまくなってまたくるんだな」とプレイヤー(レーサー)の成長を促しているのがわかりますね。

 

もう一つは助動詞[can]を用いている点。

[may]同様に許可を表すことがあるのは皆さんご存知ですね。口語では[can]のほうが好まれます。

また「~しなさい」という軽めの命令を表すこともあります。場合によっては許可で訳すか軽い命令で訳すかは文脈や翻訳者次第です。このセリフを軽い命令で訳して「いつでも戻ってきなさい」としてもいいでしょう。

 

いずれにしても他のボスと比べて物腰が柔らかいのが彼の特徴ですね。

 

総括

原文・字幕を照らし合わせてみてもこのBlueyは基本的に紳士然としている印象を受けます。敗北時のセリフを見ても、慰めの言葉はもちろん命令形を使わない言い方をするあたり、子供をあやしているようにも見えますね。

まあフライングはするんですが…

 

[kid]と呼びかけるのはドラゴンゾーンのSmokey以外の3匹ですが、他の2匹(TrickyとBubbler)と比べるとBlueyは子供に優しく語り掛けるおじいちゃんのようです。

特別な存在にはヴェルタースオリジナルあげてそう

 

服装(?)もタキシードをピシッと着用しているあたり格式の高さを感じます。当たり前なんですけど他のボスは服を着てないんですよね。彼だけです。中ボスは4匹いますが1匹くらい知的で落ち着いたキャラを入れたかったのでしょうか…?

 

次回はトロピカルゾーンのBubblerです。

 

参考動画(2:25~3:47)

 

参考動画(プレイヤー敗北時)

 

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